宮崎VMATについて (Veterinary Medical Assistance Team 災害派遣獣医療チーム)
宮崎県獣医師会では、家畜伝染病、人獣共通感染症や甚大な自然災害によって被災する動物の危機管理に対処するために、2018年に危機管理委員会を設置しました。その中で、災害派遣獣医療チーム 宮崎VMATを結成しています。
世界有数の災害発生国である日本は、阪神淡路大震災(1995年) 東日本大震災(2011年) 熊本地震(2016年) 能登半島地震(2024年) 日向灘地震(2024年)のような大きな地震の発生や毎年のように発生する激甚な風水害による災害に見舞われています。
特に、私たちの住む宮崎県は、今後30年以内に発生する確率が高いといわれている南海トラフ地震の直撃を受ける事が予想されます。
万が一このような災害が発生した場合は、宮崎VMATは九州各県のVMATとの協力のもとに
(ア)被災地の情報収集
(イ)現地対策室開設および運用への協力
(ウ)現地シェルターの開設および運用への協力
(エ)放浪動物の保護
(オ)避難所および自宅避難者の巡回支援
(カ)被災傷病動物の協力病院への搬送指示
(キ)救助犬活動への協力・支援
を行います。
平常時には、宮崎県獣医師会の動物愛護・福祉委員会とともに、動物愛護センターまつりに代表されるようなイベントに参加し、広く県民の皆様にVMATの存在や活動を知っていただくようにしています。また、他の県の防災訓練に隊員を派遣し、九州VMATの一員としての活動も行っています。
さらに、年1回九州各県のVMAT隊員が集まる合宿訓練にも参加し、九州各県とのネットワークを築き、実際に災害が発生した場合を想定した訓練をしています。
私たち宮崎県獣医師会は、県民に向けたペット防災の公開講座や行政や動物愛護推進員に向けたペット支援のあり方など様々な講習会も企画し、人と動物のより良い共生ができる社会づくりに向け貢献したいと考えています。
災害はいつ起きるか分かりません。人命の確保は言うまでもありませんが、家族の一員であるペットもかけがえのない命です。災害が起きた時にどのような行動をすべきか、また、そのためには日頃からどのような準備が必要かを考えてください。宮崎県獣医師会は、そのお手伝いをさせていただきます。