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小動物臨床部会

小動物臨床部会とは

現代社会は高齢化と核家族化が進んでおり、犬や猫を中心とする小動物は家族の一員(伴侶動物)として生活に癒しやうるおいを与え、人々の健康と精神衛生に大きな役割を果たしています。ペットブームと言われて久しい昨今、犬猫をはじめ鳥類、爬虫類など多種多様な動物が飼育されています。この家族の一員である小動物の健康と福祉を担っているのが小動物臨床部会の獣医師です。小動物獣医師は多種多様な動物種、また外科、内科、眼科、歯科、皮膚科、産科などの幅広い診療領域を一括して担っているのが現状です。近年、小動物の診療は診療技術や治療法また専門化が急速に進歩し、小動物獣医師はより適切で手厚い診療をめざし日夜研鑽努力しています。動物の診療においては充分なインフォームドコンセントにもとづき、飼主さんとの同意を得ながら治療をおこなうように心がけています。
そして近年、社会全体における獣医師の貢献という意味において、他業種との連携の下、幅広い活動範囲が求められているのも事実です。たとえば、明日を担う子供たちの心の教育をサポートする「学校飼育動物推進事業」を、教育委員会などの関係機関、学校関係者とともに推進したり、「大規模災害時の動物救援活動」を地方公共団体防災部等とともに、万が一のときのための備えを行っています。そして「動物愛護」という観点から、「犬猫譲渡推進サポート事業」、「野生鳥獣保護事業」など、数多くの人々と協力して様々な活動をしています。また、盲導犬・聴導犬の利用者に対して経費の軽減を目的に支援を実施しています。もちろん本業である動物医療においても、医療の高度化にともない、飼主さんと動物たちがより良い医療を受けられるように宮崎大学との連携に力を入れています。
このように多くの方々の協力の下に様々な社会貢献を目指してまいります。

小動物獣医師の仕事

  • 犬、猫、鳥類など小動物の診療(見たり、聞いたり、触ったり)
  • 犬、猫、鳥類など小動物の治療
  • 犬、猫、鳥類など小動物の病気の予防
  • 犬、猫、鳥類など小動物の健康相談、飼い方相談
  • 犬、猫、鳥類など小動物の病気、治療に関する研究
  • 犬、猫、鳥類など小動物の治療方法の確立
  • 野生傷病鳥獣の診療、保護
  • 学校飼育動物の診療、相談

動物病院のかかり方

まずかかりつけの動物病院を決めましょう。電話番号、診療時間、休診日、予約の有無などあらかじめ控えておき、動物に異変を感じたときは獣医師の診察を受けましょう。また動物を飼う以前でも、どんな種類の動物を飼うのが適切かなど、動物病院は動物についての相談に乗ってくれます(時間帯によっては対応できないときもあります)。気軽に動物病院を訪ねてみてください。

「命の架け橋」犬ねこ譲渡推進サポート事業

「命の架け橋」犬ねこ譲渡推進サポート事業とは、宮崎県が策定した「宮崎県動物愛護管理推進計画」の中で、平成20年度から新しく行われている事業で、「10年後の殺処分数の半減」を目標に、各保健所で引き取られた犬・猫または捕獲・保護され法的抑留期間を過ぎたもののうち、譲渡可能な犬猫を譲渡専用保管施設(現在は県中央動物保護管理施設敷地内の「ひまわりの家」)に移し、県がNPO法人等に委託し飼養管理を行い、定期的な譲渡会を行うものです。この事業により平成23年度は犬157頭、猫66頭、平成24年度は犬127頭、猫15頭、平成25年度は犬78頭、猫12頭が譲渡され、多くの命が救われました。
宮崎県獣医師会では県からの協力要請を受け、「命の架け橋」犬ねこ譲渡推進事業の円滑な推進と動物の尊厳を守るために活動の中心となる宮崎県獣医師会宮崎支部に実行委員会を設置し、県やNPO法人と協議し、協力病院による健康診断・治療、ならびに、譲渡犬の去勢・不妊手術の助成を行っています。

宮崎地域動物医療ネットワーク

最近の動物医療の進歩は目覚しいものがあります。そして現場の獣医師はそのような最新の医療技術を理解し、日々の診療に役立てるべく努力しています。また、それらに対する飼い主さんの期待も大きなものとなっています。しかしながら、総合診療をするホームドクター1人の力では、そのような最新の医療技術をすべて網羅することは困難で、また高額な医療設備をそろえることも難しくなってきていることが現実です。そこで専門性を持った専門医、高度な医療機器をもった病院との連携が必要になってきます。まさに現代は、「ホームドクターだけで動物医療を完結する」時代から、「地域全体を一つの病院として動物医療を完結させる」時代になってきているのです。
このような考えの下、宮崎県獣医師会では、高度な動物医療の担い手(二次診療施設)である宮崎大学附属動物病院と「連携」し、飼い主さんたちに効果的で安心できる動物医療を提供できるようにするため、「宮崎地域動物医療ネットワーク」というシステムの構築を進めています。
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